ドアと窓に「時間をかけさせる」×「見える化」――この2つをスマートホームで足すだけで、防犯の体感は一段上がります。
実際、侵入に5分かかると約7割が諦めるとされ、まずは玄関/窓/外周カメラの三点セットが費用対効果で有利です。
この記事では、目的別の最短構成、製品の選び分け、失敗しない設置手順、法/プライバシー/技適の注意までまとめました。まずはあなたの家に合う「小さく始める構成」からどうぞ。
- 目的別:賃貸/戸建て/子ども見守り/外周監視/プライバシー重視の最短構成
- 比較:ロック/ドアベル/屋内外カメラ/センサー/ハブの違いと費用感
- 手順:30分で終わる初期設定フロー(HowTo)
- 注意:設置前に確認する法・プライバシー・技適(一次情報リンク付)
- 保存:クラウド/ローカルの選び方と家族共有ルール
- 見積:導入とランニングの目安
まずは「目的別」最短構成(失敗しない型)
- 賃貸(穴あけ不可)
玄関:後付けスマートロック( SwitchBot ロック / Qrio Lock / SESAME 5 /)+窓:開閉センサー(Aqara P2など、Matter/Thread対応)+屋外:電源不要のワイヤレスカメラ(TP-Link Tapo C425 など)。QrioやSESAMEは貼り付け/アダプタで対応しやすい。
- 戸建ての玄関強化
スマートドアベル( SwitchBot スマートテレビドアホン/ Google Nest Doorbell / Ring)で来訪者を録画+通知し、スマートロックで「解錠の痕跡」を減らす。Nestはバッテリー式で配線不要版あり。
- 子ども見守り×防犯
屋内は首振り&人物検知の屋内カメラ(SwitchBot 見守りカメラ 5MP / Tapo C200)を1台。ローカル保存にも対応しやすい。
- 不在時の外周監視
玄関アプローチ/駐車場に屋外対応カメラ(SwitchBot 屋外カメラ3MP / Tapo C425)。カラー夜間撮影やスポットライトが有効。
- プライバシー重視(屋内非常時録画)
物理シャッター/プライバシーモード/ローカル保存対応モデルを。Tapo C200のプライバシーモードやEufyのローカル録画が候補。
侵入犯は5分以上かかると多くが断念。
まず玄関/窓/外周カメラの三点セットで「見える×時間稼ぎ」を作るのが基本。
カテゴリ別の選び方(サクッと比較)
| カテゴリ | 代表機器 | 強み | 初期費用目安 | 月額(クラウド) |
|---|---|---|---|---|
| スマートロック | SwitchBot / Qrio/ SESAME | 施解錠の自動化・鍵紛失リスク低減 | 1.5〜3万円 | 0円〜 |
| ドアベル | SwitchBot / Nest / Ring | 来訪検知・応対・録画 | 1.5〜3万円 | 0〜千円台 |
| 屋外カメラ | SwitchBot / Arlo / Tapo | 外周監視・カラー夜間 | 1.2〜3.5万円 | 0〜千円台 |
| 屋内カメラ | SwitchBot / Eufy / Tapo | 子ども/留守番ペット見守り | 4千〜1.2万円 | 0円〜 |
| 開閉/人感センサー | SwitchBot / Aqara / Tapo | 在宅/外出オート化 | 2千〜6千円 | 0円 |
※価格は2025年時点の実勢目安。ローカル保存対応なら月額0円で運用可(Eufy/Tapo microSD等)。
30分でできる初期導入の手順(全8ステップ)
玄関/よく開ける窓/外周の入口
2.4GHzのWi-Fi到達とSSID/パス確認
賃貸は後付け型、戸建てはドアベル+屋外カメラ
家族アカウント/ホーム共有を整理
ロック位置合わせ→カメラ画角→センサー貼付
「外出モードで通知ON/室内カメラ停止」など基本オートを2本
ローカル(microSD) or クラウドのどちらかに統一
解錠遅延/通知遅延/暗所画質/家族端末の通知まで確認
- プライバシー:敷地外/道路/隣家を過度に写さない。顔識別利用時は掲示/目的特定が必要(PPCのQ&A参照)。
- 技適:海外版ガジェットは技適マークと登録を確認(総務省の検索ページあり)。
法・ガイドラインの要点だけ(一次情報リンク)
防犯の基礎
侵入に時間をかけさせる(「5分で7割」が諦める)。 警察庁
犯罪情勢
侵入犯罪は令和6年に前年比3.1%減(全体としては検挙率も上昇)。 警察庁
IoT/家庭向けセキュリティ
初期パス変更/更新/露出ポート最小化など、IPAの最新注意喚起と10大脅威を参照。 独立行政法人情報処理推進機構
カメラの個人情報配慮
顔識別機能の掲示・目的特定などPPCのQ&Aに準拠。 PPC
技適
無線機器は技適確認(検索リンクあり)。 TELE
セットアップ例(家タイプ別)
- 賃貸1K:Qrio Lock+Aqara窓センサー×1+屋内カメラ(首振り)
→ 工事不要・在宅時は室内カメラ自動停止でプライバシー担保。 - 戸建て:Nest Doorbell+屋外カメラ1台+SESAME 5
→ 玄関前の可視化と解錠自動化。夜間はスポットライト対応機を優先。 - 子育て:Eufy 2K屋内+Tapo窓センサー
→ 見守り通知を絞って誤検知を減らす。ローカル保存で月額ゼロ運用。
よくある失敗と回避
- 通知疲れ:人物/区域/時間帯で絞る。まずは「玄関/外出中のみ」から。
- 画角ミス:水平より気持ち下向き。人の顔〜腰が入る高さを目安。
- 録画できてない:microSDの相性/クラウド期限/電源抜けを点検。
- Wi-Fi弱い:2.4GHz優先、メッシュ/中継器で到達性を確保。
- 法・近隣トラブル:掲示と画角配慮、PPCのQ&Aを家族で共有。
まとめ
まずは「玄関+窓+外周カメラ」の三点から。時間稼ぎ×見える化が効きます。賃貸は後付け中心、戸建てはドアベルを軸に。保存先はローカルorクラウドを統一し、通知は最小から開始。法/プライバシー/技適だけ最初にチェックして、無理なく一段ずつ拡張しましょう。

