スマート照明は「対応規格(Matter/Thread/Zigbee/Wi-Fi)」と「使う場所」を決めるだけで、失敗が一気に減ります。
特に日本の一般家庭では、E26の電球交換型とテープライトの2種から始めるとコスパと満足度のバランスが良好です。
本記事では、最短で失敗しない選び方、カテゴリ別のおすすめ、主要ブランド比較、導入手順、省エネや賃貸での注意点までまとめました。
結論と要点
- 初導入で迷わない「規格×場所」基準の選び方
- カテゴリ別おすすめ(電球/テープライト/シーリング/フロアライト/アクセサリ)
- 主要ブランドの比較(対応規格・ハブ要否・強み弱み)
- 賃貸でも原状回復しやすい設置のコツ
- 電気代を抑える明るさ・色温度・自動化の考え方
- 15分でできる導入手順(HowTo)
目次
この手順で決める(全2ステップ)
ステップ
規格を決める
- 今後も機器を増やす予定:Matter対応(ThreadまたはMatter over Wi-Fi)を優先。プラットフォームをまたいだ操作が楽です。
- 単体や少数で安価に:Wi-Fi電球/テープライトも十分。
ステップ
場所で選ぶ
- リビング/主寝室:明るさ(lm)と演色性(Ra)を重視。色温度は昼白色〜電球色の可変が便利。
- 間接照明(テレビ裏・棚):テープライトが映える。
- 廊下・トイレ:人感センサー×自動オフで省エネ。
選び方の基本(チェックリスト)
- 対応規格:Matter / Thread / Zigbee / Wi-Fi
- 必要ハブ:不要(Wi-Fi/Matter over Wi-Fi)/必要(Zigbee等)
- 明るさ:電球なら800〜1100lmが一般的なE26相当
- 色:フルカラー or 調色(電球色〜昼白色)or 調光のみ
- プラットフォーム:Apple Home / Alexa / Google Home
- 自動化:スケジュール・日没連動・人感・ドア開閉
- 賃貸配慮:粘着の原状回復・配線露出の少なさ
カテゴリ別おすすめと用途
電球(E26メイン)
- 向き:最初の1台に最適。既存器具をそのまま活用。
- ポイント:リビング・寝室・書斎で調光調色。読書は4000K前後が使いやすい。
テープライト(間接照明)
- 向き:テレビ裏・棚・ベッド下。雰囲気作りと導線照明。
- ポイント:拡張性(延長)と粘着の再貼付性、コーナー部材の有無。
シーリングライト(主照明)
- 向き:和室・リビングの主照明をスマート化。
- ポイント:リモコン+アプリ+音声の三拍子、常夜灯とシーン保存。
フロア/スタンド
- 向き:作業灯+間接の両立。配光の調整がしやすい。
- ポイント:フリッカーの少なさ、可動範囲、メモリー機能。
アクセサリ
- スマートボタン/人感センサー/開閉センサー:物理操作や自動化の幅を拡張。
- スマートプラグ:非対応照明をオンオフだけスマート化。
主要ブランドの比較(用途別の“合う・合わない”)
スクロールできます
| ブランド | 規格の軸 | ハブ | プラットフォーム | 強み | 留意点 |
|---|---|---|---|---|---|
| Philips Hue | Zigbee/Matter | 多くは必要 | Apple/Alexa/Google | 豊富なアクセサリ・高品質 | 価格はやや高め |
| SwitchBot | Matter/Wi-Fi | 製品で異なる | Apple/Alexa/Google | 物理連携が得意(センサー等) | 製品ごとに規格差あり |
| TP-Link Tapo | Wi-Fi/Matter | 不要中心 | Apple/Alexa/Google | コスパ良好・国内流通多い | ルーター負荷に配慮 |
| Nanoleaf | Thread/Matter | 不要中心 | Apple/Alexa/Google | デザイン性・Thread中核 | 価格高め、在庫変動 |
| IKEA(DIRIGERA/TRÅDFRI) | Zigbee/Matter | 必要 | Apple/Alexa/Google | 手頃価格・店舗入手性 | ハブ運用前提が多い |
| Meross 他 | Wi-Fi/Matter | 不要中心 | Apple/Alexa/Google | 低価格帯の選択肢 | 個体差や在庫に注意 |
迷ったら:電球1〜2個+テープライト1本から。
将来性重視ならMatter、コスパ重視ならWi-Fiから始めてOK。
15分でできる導入の手順(全5ステップ)
ステップ
場所と器具を決める
電球 or テープライト
ステップ
規格を選ぶ
将来増やすならMatter、単体ならWi-Fi
ステップ
アプリを入れる
メーカー/プラットフォーム
ステップ
通電→ペアリング
初期化手順に従い追加
ステップ
自動化を1つだけ作る
「日没オン・就寝時オフ」など
「2.4GHz必須」「VPNや省電力モードで不安定になる」等に注意。
よくある失敗と回避策
- スマートプラグで調光器具を制御:誤作動・チラつきの原因。調光器非対応は避ける。
- ハブや規格の混在で複雑化:家庭内は1〜2規格に統一。
- オートメーションを盛り過ぎ:最初は1〜2本に絞ると安定。
- テープライトの配線露出:配線カバーや家具裏配線で隠す。
賃貸でもOKにするコツ
- 粘着は弱粘着→強化の順(剥がしやすさ優先)。
- 延長コードはホワイトで壁沿い、養生テープで仮止め後に配線カバー。
- 天井器具は引掛シーリング対応を選ぶ(工具不要)。
- 退去時を想定して写真で記録(原状箇所を明確化)。
電気代と省エネの考え方
- 明るさは“必要十分”で:主照明は調光、間接は低照度維持。
- 自動オフの徹底:人感や就寝シーンで消灯を自動化。
- 色温度を活用:夜は電球色寄りで眩しさを抑え、消灯も早めやすい。
まとめ
- 迷ったらMatter or Wi-Fiを軸に、電球+テープライトから開始。
- 家全体で規格を絞り、自動化は最小構成から。
- 賃貸は原状回復を前提に、粘着と配線処理で“きれいに導入”。
- 省エネは自動オフ×適正照度×色温度で実現。

