スマートホームで電気代を節約する具体策と回収期間

スマートホームで電気代を下げる方法を直感化。日本の室内でスマートプラグ・リモコン・スマホを並べ、下降グラフで自動化と待機電力対策のイメージを伝える

“いちばん効く順”にやれば、スマートホームはちゃんと電気代を下げられます。
まずはエアコンの自動制御と待機電力カット、次に人感照明と日射コントロール、最後にBルートで見える化すると、無駄が“数字”で見えてブーストがかかります。
本記事では、効果の高い順に、回収期間の目安とレシピをまとめました。

結論と要点
  • いちばん効く節約オートメーションの優先順位
  • 年間いくら下がる?回収期間の“現実的な”目安
  • エアコン・照明・プラグ・カーテン・スマートメーターの使い分け
  • Bルート(スマートメーター)での見える化の始め方
  • 賃貸でも安全に導入するための注意点
目次

費用対効果の高い順(短期で元を取る)

  1. エアコンの自動制御(温度×在室×窓開で停止)
    設定温度を“無理なく”1℃緩めるだけで、**冷房約13%/暖房約10%**の省エネ。
    赤外線ハブ+温湿度・開閉・人感センサーで自動化すると、ムダな稼働が激減。
    年間3,000〜5,000円相当の削減が狙えます(仮定:家庭のAC消費800〜1,200kWh/年、31円/kWh)。根拠は環境省データ。 環境省
  2. スマートプラグで待機電力を時間ごとにOFF
    家庭の電力の約5%が待機電力。寝ている時間や外出中はテレビ/レコーダー/ゲーム機/プリンター等をまとめてカット。待機電力の半減で約100kWh前後=年間3,000円程度の削減に。根拠は資源エネルギー庁報告(5%)と平均使用量。 エネ庁+1
  3. 人感照明+昼光連動(窓際は自動で消灯)
    不在時自動OFF&昼の自然光で減光。LDK・廊下・トイレなど“点けっぱなし”が多い場所ほど効きます。年間1,000円前後の削減が現実的。
  4. スマートカーテン/ブラインド
    夏は遮光、冬は日射取得を自動化。冷暖房の消費を**数%**抑制でき、長期で効いてきます。
  5. Bルート(スマートメーター)で“見える化”
    30分ごとの使用量や瞬時電流が見えると、重点対策が明確に。申込みは無料(機器代別)。HEMS(Nature Remo Eなど)と連携。

試算条件と根拠(ブレない基準を共有)

  • 仮定①:**電力単価=31円/kWh(目安単価)**で統一。家電公取協の指針に準拠。 JLMA+1
  • 仮定②:家庭の平均年間電力使用量=3,950kWh(令和4年度)。 環境省
  • 仮定③:待機電力=約5%。対策で“半減”を狙う。 エネ庁

参考:冷房28℃は“室温”の目安であり、“設定温度”の固定推奨ではありません。熱中症に注意しつつ無理のない範囲で。 環境省デコ活

デバイス別:おすすめ自動化レシピ

エアコン自動制御(温湿度×在室×窓開)

  • レシピ例:
    1. 室温27.5℃超+在室=冷房ON
    2. 窓/ベランダ開放(磁気・開閉センサー)で即OFF
    3. 就寝時は弱+除湿、起床30分前に自動プリセット。
    4. 冬は20℃目安でヒートショック回避+在室外でOFF。
  • 効果の理由:設定温度“1℃緩和”で冷房約13%・暖房約10%の削減が期待できるため、センサー連動で“緩めても快適”を維持する。 環境省
  • 注意:結露・カビ対策で湿度トリガーも併用(60〜65%で弱除湿)。【ブロック:SWELL 注意ボックス】
  • 参考:省エネの基本Tips(資源エネルギー庁)。 エネ庁+1

スマートプラグで待機電力カット

  • レシピ例(例:リビングAV一式・プリンター・ゲーム機):
    • 深夜0:30〜6:30はブレーカ的にOFF
    • 外出(家族誰も在宅なし)で即OFF
    • 休日午前は学習印刷のため例外でON
      【ブロック:SWELL ステップ】
  • 目安効果:待機電力5%の半分を削減=約100kWh/年→約3,100円/年(31円/kWh)。 エネ庁+1

冷蔵庫・レコーダー録画中・ネットワーク機器(固定電話/ONU/ルーター)は原則プラグOFF禁止。温水洗浄便座は本体の節電タイマー優先。

人感照明+昼光連動

  • レシピ例:
    • 廊下・トイレは人感で30〜90秒で消灯
    • 窓際は明るさセンサーで昼は自動OFF
      【ブロック:SWELL ステップ】
  • 目安効果:45W相当(LED5灯合計)×2時間/日×365日=約33kWh/年 → 1,000円/年

スマートカーテン/ブラインド

  • レシピ例:
    • 夏:日の出+30分で/西日時間帯は遮光MAX
    • 冬:日の出で全開→日射取得/日没で断熱のため閉
      【ブロック:SWELL ステップ】
  • 目安効果:冷暖房消費を**数%**抑制(住まい条件依存)。

ルート(スマートメーター)で“見える化”

  • できること:30分ごとの使用量・瞬時電流をHEMSで可視化→ピーク把握→優先対策が明確に。申込みは各電力会社で無料(機器代別)東京電力+1
  • 申込みの流れ(要約):
    1. お住まいの電力会社にBルート申請
    2. 認証ID/パスワードを受領
    3. HEMS(例:Nature Remo E)に登録して受信開始
      【ブロック:SWELL ステップ】 remoe-support.nature.global
  • 技術背景:BルートはECHONET Liteで通信。2025年までに全戸スマートメーター化が進展。

費用対効果 比較表(目安・税込)

スクロールできます
施策初期費用(相場)年間節約額(目安)回収期間(目安)コア効果注意点
エアコン自動制御(IRハブ+温湿度+人感+窓開)7,000〜15,000円3,000〜5,000円1.5〜3.5年1℃緩和+ムダ稼働カット結露・体調に配慮。冷えすぎ/暑すぎ防止ロジック
スマートプラグ×2〜3台4,000〜7,000円3,000円前後1.3〜2.3年待機電力の半減冷蔵庫・通信機器はOFF不可
人感照明+明るさセンサー5,000〜10,000円800〜1,500円3〜10年点けっぱなし撲滅誤作動時はタイマー調整
スマートカーテン/ブラインド10,000〜25,000円700〜1,500円6〜12年日射コントロール採光・断熱のバランス調整
Bルート見える化(HEMS機器)7,000〜12,000円直接効果なし(見える化で3〜10%行動変容使い方次第ピーク把握・最適化機器対応と設置場所の電波確認

※試算は電力単価31円/kWh、平均使用量・待機電力比率等の公的データを基礎にした目安です。実住環境により変動します。

よくある落とし穴(先に潰す)

  • 冷蔵庫・給湯・通信機器をプラグで切る → 故障/損失の原因。
  • エアコン完全OFF→再起動の繰り返し → 立ち上がりの消費増。弱連続 or 在室トリガーで。
  • “28℃設定”の誤解 → 室温目安。湿度も見る(熱中症配慮)。 環境省デコ活
  • Bルートが届かない → 機器の設置位置と920MHz帯の到達性を確認。集合住宅の一部で非対応あり。 ネコリコ|IoTで生活と地域に寄り添う

まとめ

  • まずはエアコン自動制御スマートプラグで“即効”を取りにいく。
  • 次に人感照明+昼光連動スマートカーテンでベースを下げる。
  • Bルート見える化で優先度が定まり、ムダな時間帯を追い込みやすい。
  • どれも“無理のない範囲”で、体調と安全を最優先に調整する。

Q&A

賃貸でも導入できますか?

はい。電球交換・プラグ・貼付センサー中心なら原状回復しやすいです。Bルートは申請だけでOK。 東京電

エアコンは“つけっぱなし”が安い?

状況次第です。短時間の外出は弱連続/長時間不在はOFF+再開前プリセットが目安。環境省の“1℃緩和”効果を狙う設計が堅実。 環境省

待機電力は本当に大きい?

家庭全体の**約5%**が待機電力。寝ている時間帯の自動OFFで“半減”を狙いましょう。 エネ庁

Bルートは難しい?費用は?

申込みは各社Web/書類で簡単。無料(機器代別)。ID/パスワードをHEMSに入れるだけ。 東京電力+1

冷蔵庫や給湯器もプラグで切ってよい?

NG。機器寿命や食品衛生の観点から不可。取説の節電モードを優先。

目次