スマート照明の「相場」は、電球単体か天井器具か、そしてハブ要否で大きく変わります。
まずはカテゴリ別の価格帯を押さえ、部屋ごとの必要台数と電気代を重ねると、無理のない予算が作れます。
本記事では主要タイプの相場、費用が膨らみやすいポイント、簡単な見積もり手順をまとめました。
結論と要点
- 主要カテゴリ(電球/テープ/シーリング等)の価格相場
- ハブ(Zigbee/Thread)など周辺コストの有無
- 部屋別の概算予算の作り方(5ステップ)
- 月々の電気代の計算方法と節電の着眼点
- 失敗しない購入チェックリスト(口金・明るさ・規格)
- 導入後の隠れコスト(交換・設置・保証
目次
相場の全体像(まずここを押さえる)
- エントリー:Wi-Fi電球やスマートプラグ中心。1部屋あたり3,000〜8,000円。
- ミドル:Zigbee/Thread対応電球やテープ+簡易ハブ。1部屋1〜3万円。
- ハイエンド:シーリングやダウンライトを複数+ハブ。1部屋3〜8万円。
- 隠れコスト:口金変換アダプタ、延長ケーブル、工事が必要な器具の設置費用。
カテゴリ別の価格相場(税込目安)
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| カテゴリ | 価格相場 | 主な接続規格 | 明るさ目安 | 用途の目安 |
|---|---|---|---|---|
| スマート電球(E26/白色) | 1,000〜2,500円 | Wi-Fi/BT | 700〜1,000lm | 単灯・スタンド |
| スマート電球(E26/RGB) | 1,800〜3,500円 | Wi-Fi/Zigbee | 700〜1,000lm | 間接・演出 |
| 小型電球(E17) | 1,500〜3,000円 | Wi-Fi | 300〜600lm | キッチン等 |
| ライトテープ(2m) | 2,500〜7,000円 | Wi-Fi/Zigbee | — | TV背面・棚 |
| シーリングライト(〜8畳) | 8,000〜20,000円 | 専用リモコン/Matter対応も一部 | 〜4,000lm | リビング・寝室 |
| ダウンライト(1灯) | 2,000〜6,000円 | Zigbee/BT | 500〜1,000lm | 天井埋込 |
| スマートプラグ | 1,000〜2,500円 | Wi-Fi | — | 既存照明のON/OFF |
| スマートスイッチ(後付け) | 3,000〜6,000円 | BT/Wi-Fi | — | 壁スイッチ操作 |
| ブリッジ/ハブ | 3,000〜9,000円 | Zigbee/Thread | — | 複数台安定接続 |
複数灯を運用するほど、Zigbee/Thread系+ハブの方が通信が安定しやすいです。
部屋別の概算予算モデル
- ワンルーム(主照明+間接):電球×2+テープで5,000〜12,000円
- 1LDK(リビング+寝室):シーリング1台+電球×2+テープ→15,000〜35,000円
- 2LDK(家族):シーリング×2+電球×4+ハブ→30,000〜70,000円
- 戸建てLDK+廊下:ダウンライト複数+ハブ→50,000〜120,000円
相場の見方:価格が上下する条件
- 規格:Matter/Thread対応は高め。将来の拡張性は高い。
- 明るさ:1,000lm超や高演色(CRI90以上)は上振れ。
- 調光・調色:無段階やシーンプリセットで上振れ。
- 保障:2〜3年保証や防水性能(IP65等)は上振れ。
- まとめ買い:2個セット・4個セットは単価が下がる。
予算を作る手順(全5ステップ)
ステップ
部屋と灯数を数える
主照明・補助・間接
ステップ
ソケットと口金を確認
E26/E17、天井引掛シーリング有無
ステップ
規格を選ぶ
Wi-Fi単体か、Zigbee/Thread+ハブ
ステップ
相場表から単価×台数で導入費を算出
ステップ
月間の電気代
(消費電力×使用時間×料金単価)を加える
口出し配線・埋込器具の交換は有資格者の工事が必要です。
月々の電気代の目安(計算式つき)
- 計算式:消費電力(kW)×時間(h)×電気料金単価(円/kWh)
- 例:9W電球を1日3時間→0.009×3×30×31≒2.5kWh/月 → 単価31円なら約78円/月
- 節電のコツ:必要時のみ点灯(人感・スケジュール)、色温度は高すぎない明るさから調整。
よくある“隠れコスト”
- 口金変換アダプタ:数百円〜、高さが増し器具に干渉する場合あり。
- 追加テープ用の延長・コーナー:数百〜1,000円台。
- ハブ導入:マルチ部屋運用で必要になるケース。
- 施工費:ダクトレール増設や埋込器具の交換は数千〜1.5万円/箇所が目安。
購入前チェックリスト
- 口金・サイズ(E26/E17・器具内に収まるか)
- 明るさ(lm)と配光、演色性(CRI)
- 調光/調色(昼光色〜電球色、RGB要否)
- 対応規格(Matter/Thread/Zigbee/Wi-Fi)とハブ要否
- アプリの使い勝手、家族共有、音声連携(Alexa/Google/Siri)
- 保証年数・防塵防水・PSE表示
まとめ
スマート照明の相場は「どのカテゴリを何台入れるか」と「規格」で決まります。
まずは部屋ごとの必要灯数を出し、この記事の相場表と手順で概算を作れば、過不足の少ない買い方に近づきます。迷ったらエントリー構成から始め、運用具合を見てハブ系へ拡張すると失敗が減ります。

